まさか、Mac Studioを買っているなんて
この日はこう返ってきました。箱を買わなくても、設定ひとつで朝に間に合いました。据え置きを注文したのは、そのあと「毎晩これをやりたい」と思うようになってからです。まず無料の一手を試してから道具を足す、という順番で、余計な出費を一回避けられました。
最初は、スマホでした。布団の中で、話しかけるだけだったはずです。
それがノートPCになり、外部モニターになり。ここまでは、まあ、わかります。ところがある日、注文履歴をなにげなく開いたら、そこに見慣れない四文字が並んでいました。据え置きの、四角い箱。布団の民が、動かない箱を買っていたのです。自分でも、いつ押したのか思い出せませんでした。
言い訳を、させてください。任せる仕事が長くなると、途中でパソコンが眠ってしまって、そこで止まるんです。第五部で、目覚まし時計が鳴ってもPCが寝ていたら何も起きなかった、あの話です。ずっと起きていて、黙々と回してくれる机の相棒がほしくなった。ただ、それだけなんです。本当です。
実益はひとつ。長い仕事を「じゃあ、寝てるあいだにやっておいて」と頼んで、朝には終わっている。待つ仕事を、自分が起きて見張らなくてよくなりました。ゴロゴロの純度が、たぶん一段、上がったのだと思います。
……「ゴロゴロしながらAIを使う」本を書いている人間の机に、いちばんの働き者が、どんと鎮座しています。この部屋でいちばんゴロゴロしていないのは、たぶん、この箱です。

あせらず、ゴロゴロ。
据え置きの箱を注文する前に、じつは一度、失敗をやっています。ある夜、長い調べ物を「朝までにまとめておいて」とごろに頼んで、そのまま寝ました。翌朝、期待してノートPCを開いたら、こうなっていました。
朝の画面:
- ごろの返事が途中で止まっている
- 最後の行が「…続けて調べ」で切れている
- 時刻を見ると、頼んだ15分後にはもう止まっていた一晩ぶんの時間が、まるまる消えていました。腹が立つより先に、なぜ止まったのかを知りたくて、ごろに聞きました。
画面で見えること原因は自分のせいでなく、PCが気を利かせて眠ったせいでした。ここで「じゃあ箱を買うか」と一足飛びにいきかけたのですが、返答の中に「まず設定を変えるだけで済むかも」とあったので、そちらを先に試すことにしました。
画面で見えること設定をひとつ変えて、その晩もう一度同じ頼み方をしてみました。翌朝の画面は、こうなっていました。
翌朝の画面(設定変更後):
- ごろの返事が最後まで並んでいる
- 頼んだ調べ物が箇条書きで完成している
- 途中で切れた形跡なしこの日はこう返ってきました。箱を買わなくても、設定ひとつで朝に間に合いました。据え置きを注文したのは、そのあと「毎晩これをやりたい」と思うようになってからです。まず無料の一手を試してから道具を足す、という順番で、余計な出費を一回避けられました。
夜に頼む前に、まず一度「短い仕事」で試す
こうした方がいいいきなり本番の長い仕事を任せず、10分で終わる頼みで挙動を確かめる
ごろはこうしてみた短い頼みが朝に残っていたので、そもそもPCが眠る問題だと先に切り分けられた。
電源設定でスリープを止める
こうした方がいいアプリを入れる前に、標準の電源設定だけで済むか試す(無料で済むことが多い)
ごろはこうしてみた「アダプタ接続中はスリープしない」に変えただけで直った。
電源アダプタを必ずつないで寝る
こうした方がいいバッテリーだと省エネが優先されて眠るので、夜通しの仕事は電源につなぐ
ごろはこうしてみたつなぎ忘れた日はまた止まっていたので、寝る前の確認事項に加えた。
頼む量を、一晩ぶんに小さく区切る
こうした方がいい大きすぎる頼みは途中で上限に当たるので、朝までに終わる量に分ける
ごろはこうしてみた欲張って全部頼んだ日は上限で止まったので、翌日から量を半分にした。
朝いちで「最後まで終わっているか」を確認する
こうした方がいい出力の末尾が切れていないかだけ先に見る
ごろはこうしてみた末尾に完了の一文があれば安心、途中で切れていたら量が多かったサイン、と判断できるようになった。
翌朝、ごろの出力が途中で切れずに最後まで並んでいるか。末尾に「以上です」に当たる区切りがあれば、一晩ちゃんと起きていた証拠です。
増補もっと知りたい人へ (3)
「パソコンが眠る」問題は、AIに長い仕事を頼みはじめた人がたいてい一度は直面します。ノートPCはバッテリーやスリープ設定が積極的に省エネするように設計されているので、しばらく触らずにいると処理の途中でも眠ってしまいます。起きたときには、頼んだ仕事がそこで止まっている。もっと困るのは、朝に確認して「止まっていた」と分かることです。一晩分の時間が、そのまま消えます。据え置きの箱が「ずっと起きていられる」のは、スリープ設定をオフにしやすく、電源が安定しているからです。ただ、道具を揃えなくても、ノートPCのスリープ設定を変えるだけで同じ効果が出ることも多いです。「カフェイン」という名前のアプリ一本で、Macのスリープを止めることができます。据え置きを買う前に、まずそちらを試してみると、余計な出費を一回避けられます。
「この議事録の要点を整理して、明日の朝までに箇条書きにしておいて」と夜に頼み、翌朝にはメモが完成している。
長い動画の文字起こしを夜中に流して、朝に全文テキストで受け取る。自分は寝ているだけ。
大量のメールを分類するタスクを夜に渡して、翌朝にラベル分けされたリストが手元にある。
趣味の小説の続きを「次の3章分を構成案だけ出しておいて」と頼んで、朝に読む。夢を見ながら創作が進む。
(医療者向け・ダミーデータ前提)仮症例の鑑別リストを10件分まとめて流しておいて、朝に勉強資料として使う。夜の時間を勉強コストゼロで使える。
つまずき集症状: 夜中に頼んだのに、朝見たら途中で止まっていた。原因: PCがスリープに入って処理が中断した。一手: システム環境設定のスリープ設定で「電源アダプタ接続中はスリープしない」に変えるか、スリープ防止アプリを入れると解消します。
症状: ずっと稼働させていたら、朝に画面が熱かった。原因: 連続稼働で本体が温まった。一手: 底面に空気が通るよう、スタンドで少し浮かせると熱がこもりにくいです。半日以上の連続稼働は、様子を見ながら使いましょう。
症状: 「朝までに終わって」と頼んだのに、頼んだ量が多すぎて途中で制限に当たっていた。原因: AIのセッション上限に達していた。一手: 一晩分の量を事前に少し小さく分割して複数回に分けるか、上限リセット後に続きを頼む手順を事前に準備しておきます。
