最初の10ページで、一回さわる
この日はこう返ってきました。毎回すこし違います。
説明はもう十分です。ここまで来たら、一回さわってみるのが、いちばん早い。
何も入れなくていいし、登録もあとでいい。いま手元にある画面で、たった一回、話しかけてみるだけです。ごろが、先にやってみせます。

ごろは、おそるおそる話しかけました。うまい質問ではありません。ただ、困っていることを、そのまま打ち込んだだけです。

すると、返事が来ました。ちゃんと、自分あての返事が。
ごろは目を丸くして、布団からずり落ちかけました。世界を変えたかったわけではありません。ただ、めんどくさかっただけです。でも、それでいいのです。
ごろがその夜、実際に打ったのは、こんな一言でした。冷蔵庫を開けたら、材料が心もとなかったのです。画面の入力欄に、こう打ちました。
キャベツと卵と豚肉で、15分でできる晩ごはん、教えて
返ってきたのは、手順つきの献立が2案。ごろは布団の中から、ただ話しかけただけです。うまく書こうとしなくていいのです。困っていることを、話し言葉のまま打てば通じます。
ここで終わりにしないのが、コツです。返ってきた答えに、もう一言足してみます。
もっと洗い物が少ないほうで
すると、答えがもう一度、自分のほうへ寄ってきます。一回で決めなくていい。往復するうちに、ちょうどいいところへ近づいていく。この気持ちよさが、これから全部の節で起きることです。
ちなみに、画面の細かい見た目や、返ってくる献立の中身は、読む時期によって変わることがあります。細かい手順はオンライン追補にまとめてあるので、詰まったらそちらをのぞいてください。大事なのは、いま、一回話しかけてみることです。
さっきの実演を、はじめから終わりまで、はしょらずに追います。ごろの手元にあるのは、冷蔵庫の中身がこれだけ、という心もとない状況でした。
冷蔵庫を開けたら、あったもの
- キャベツ 半玉
- 卵 3個
- 豚こま切れ肉 少し
- (あとは調味料くらい)ごろは、うまい聞き方を考えず、困っていることをそのまま打ちました。
画面で見えること手順つきの献立が2案。どちらも今ある3つで作れる。
ここで終わらないのが、この本のコツでした。ごろは、皿を洗うのがめんどくさいので、もう一言だけ足します。
画面で見えること2案から1案に寄った。しかも「フライパン1つ」まで踏み込んで、洗い物を減らす具体が足された。
一回で決めず、もう一言足しただけで、答えがごろのほうへ寄ってきました。仕上がりは、こんな一皿の段取りに落ち着きます。
この日、作ることにした一皿
- 豚とキャベツの塩だれ炒め(フライパン1つ)
- 手順: 豚を炒める → キャベツを加える → 塩・こしょう・ごま油で味付け
- 洗い物: フライパンとお箸だけこの日はこう返ってきました。毎回すこし違います。 材料の言い方や、その日の気分の一言で、出てくる案も寄り方も変わります。同じ3つの材料でも、明日打てば別の2案が出てくるかもしれません。それでいいのです。大事なのは、一言目を雑に投げて、二言目で寄せた、という往復のほうです。
手元にある材料や状況を、そのまま書く
こうした方がいいうまく書こうとしない、口で言うとおりでいい
ごろはこうしてみた「キャベツと卵と豚肉で」とあるものを並べただけ
条件を一つだけ足して送る
こうした方がいい「15分で」など縛りを一つ入れると寄りやすい
ごろはこうしてみた「15分でできる」を足して送った
返ってきた答えを、まず眺める
こうした方がいいすぐ完璧を求めない、たたき台として見る
ごろはこうしてみた2案出てきたので、両方ざっと読んだ
気になる点を「もっと〜して」と一言足す
こうした方がいい直したい所を一つに絞ると答えが寄る
ごろはこうしてみた「もっと洗い物が少ないほうで」と足した
寄ってきた答えで、自分が動く
こうした方がいい選んで実行するのは自分の仕事
ごろはこうしてみたフライパン1つの塩だれ炒めに決めて、台所に立った
一言目より二言目のあとの答えが、自分の状況に近づいていれば成功です。近づいた感じがしなければ、足す一言を変えて、もう一往復してみてください。
はじめの一歩- どこで: スマホかパソコンのブラウザで、対話できるAIの入力欄をひとつ開きます。具体的な開き方は第1部で案内します。序章は「開いて話す」だけで十分です
- どうやって: うまく書こうとせず、困っていることを話し言葉のまま打ち込んで、送ってみてください
- きっかけ: 返事が返ってきたら、すかさずもう一言。それが「一人でやる」から「いっしょにやる」に変わる瞬間です
手順(全3ステップ):
- claude.ai をブラウザで開き、入力欄にカーソルを置きます。
- 「まず何ができるか3つだけ教えて」と打って送ります。
- 返ってきた3つを読み、どれか1つに「もっと具体的に教えて」と返します。
所要目安:5分〜10分
到達チェック:
>- できたら○ AIに調べもの・要約・下書きを、ふだんの言葉で頼めた
- できたら○ 返ってきた答えに、もう一言返せた
先生の赤ペン:最初のひとこと(M0)
【見るポイント】実走で2回失敗したことが一番の教材になりました。
claude -pから呼ぶとAMPLの書籍プロジェクトを読み取り、「ゴロゴロAI本について話しているんですね」と解釈した返答が出ました。AIは「今いる場所」を手がかりにします。どこで、どんな状態で、どんな言葉で送るかが、すべて返答に影響します。【危険信号】返答が全く見当違いの方向に飛んだとき。「何のことですか?」と聞き返してきたときは、失敗ではなくAIが正直に「分からない」と言っているサインです。怒らずに補足して再送するだけです。
【次の一手】混乱したら「話を戻して」「最初からやり直して」が使えます。人間関係と違って、話を切り直すことへの摩擦がゼロです。
あせらず、ゴロゴロ。
あなたの番3分そのまま使える文例です。コピーして、自分の言葉に少し変えて使ってみてください。
キャベツと卵と豚肉で、15分でできる晩ごはん教えて →
もっと洗い物が少ないほうで(くらし)
増補もっと知りたい人へ (3)
一回で決めずに、もう一言足す。この「往復」が、なぜそんなに気持ちいいのでしょうか。ふつう、道具は一発で答えを出すものだと思われています。検索窓に言葉を入れると、結果がずらっと並ぶ。あそこには往復がありません。ところがAIとのやりとりは、会話の続きとして進みます。「もっと洗い物が少ないほうで」と足すと、前のやりとりを踏まえて、答えがこちらへ寄ってくるのです。
これは、最初から完璧な質問を作らなくていい、ということでもあります。うまく書こうとして手が止まるくらいなら、雑な一言で送ってしまって、返ってきたものを見ながら直すほうが速い。的が最初からわかっていなくても、往復するうちに、ちょうどいいところへ近づいていきます。だからこの本では、最初の一言のうまさをほとんど問いません。大事なのは、返事にもう一言を返すことのほうです。この往復の感覚が、これから全部の節でくり返し起きます。序章の一回さわりは、その予行演習だと思ってください。うまくいかない日があっても、往復を一回はさむだけで、たいてい少し前に進みます。
最初の一言と、そのあとの「もう一言」をセットで挙げます。往復の型を先に見ておくと、実際に打つとき迷いません。
キャベツと卵と豚肉で、15分でできる晩ごはん教えて → もっと洗い物が少ないほうで(くらし) 週末に子どもと行ける近場の場所を挙げて → 雨でも大丈夫なところだけに絞って(おでかけ) このお知らせ文をやわらかくして → もう少し短く、一文を短めに(仕事) この分野を初心者向けに説明して → 例えを1つ足して、専門用語は減らして(学び) 明日の持ち物リストを作って → 忘れやすいものに印をつけて(生活)
一言目は雑でかまいません。二言目で寄せていく。これが往復です。
つまずき集- 症状: 最初の一言が思いつかず、入力欄の前で固まる。原因: うまく書こうとしている。一手: 「困っていることを、口で言うとおりに打つ」だけでいい、と決めます。文になっていなくても通じます。
- 症状: 返事が来たが、なんだかピンとこない。原因: 一回で終わらせようとしている。一手: 気に入らないところを「もっと〜して」と一言足します。往復すると寄ってきます。
- 症状: 返ってきた献立や画面の見た目が、本と少しちがう。原因: 読む時期でAIの答えや画面は変わることがあります。一手: 細かい手順はオンライン追補(QR)にまとめてあるので、詰まったらそちらを見ます。ここで大事なのは、一回話しかけたこと自体です。
