得意技を仕込む(Skills)
得意技(Skills)
長い注文を、短い一言に畳めるようになります。
まず、できあがりの姿を見てください。ごろは今、ゲーム機の前で、大きなボタンを1つ、指1本で押しています。ボタンには「週まとめ」とラベル。押した瞬間、後ろで見出し付け、要約、一言と、作業がドミノみたいにパタパタ倒れていきます。ごろは、ボタンに指を乗せているだけ。長い手順を毎回打っていた頃の消耗が、ボタン1つに畳まれたのです。

この、ラベルの付いたボタンが、得意技(Skills) です。よく使う手順に、短い呼び名を1つ付けたもの。長い注文を、名前で呼び出せるようにする仕組みです。
ドラゴンクエストを思い出してください。強い呪文ほど、詠唱は長いものです。でも、一度覚えてしまえば、次からは技名を言うだけで出せます。得意技も、これと同じ。長い手順を、技名で出せるようにするのです。名前が呪文っぽいだけで、やっていることは「よく使う手順に、あだ名をつける」。それだけです。
合図は、かんたんです。同じ手順を2回やったな、と気づいたとき。それが、名前の付けどきです。名前は、自分の言葉でかまいません。「週まとめ」「丁寧メール」「持ち物チェック」。覚えやすい呼び名を、自分で決めます。作り方は、置き手紙と同じで、相棒に頼めばいい。中身の設定を、自分で書く必要はありません。
置き手紙(4-4)との違いも、押さえておきましょう。置き手紙は「いつも守っていてほしい前提」。得意技は「呼んだときだけ出てくる手順」。常にそこにいるか、呼ぶと来るか。この違いだけです。
「記事を、見出しを付けて、3つに要約して、最後に一言」。この長い手順を、毎週打っています。どうする?
A 長い手順文を保存して、毎回コピペする B この手順に「週まとめ」と名前を付けて、次からは名前だけ呼ぶ
あなたが打つのは、こんな流れです。
「『記事を貼ったら、見出しを付けて、3行に要約して、最後に感想を一言』、この手順に『週まとめ』という名前を付けて、次から呼べるようにして」。翌週は「週まとめ、この記事で」。
すると、手順に呼び名が付き、次からは「週まとめ」と材料だけで、一連が動きます。長文の注文を、もう毎回打たなくてよくなります。
はじめの一歩- どこで いつもの入力欄(得意技の作成も、相棒に頼む)
- どうやって ①毎回打っている長い手順を1つ選ぶ ②「これに〈名前〉を付けて」と頼む ③次から名前で呼ぶ
- きっかけ 同じ長い指示を、2回以上打っていると気づいたとき
長い呪文は、もう唱えなくていいのです。覚えた技を、技名で。あせらず、ゴロゴロ。
毎週おなじ長い注文を打っています。「記事を貼ったら、見出しを付けて、3行に要約して、最後に感想を一言」。これに短い呼び名を1つ付けて、次からは名前だけで呼べるようにします。得意技をしまう棚は、まだ空です。
skills/(空)画面で見えること棚に「週まとめ」が1つ増えていました。中身はこうです。
skills/週まとめ/SKILL.md
1. 見出しを付ける
2. 3行に要約する
3. 最後に感想を一言そえる翌週、さっそく呼んでみます。ところが、1回目は少しズレました。
画面で見えること見出しは付いたのに、要約が3行でなく長い1段落で、最後の一言も抜けていました。手順があいまいに覚えられていたようです。
順番を、番号で言い直して登録し直します。
画面で見えることもう一度「週まとめ、この記事で」と打つと、今度はこう出ました。見出し「今週のAI動向」。要約が「・新モデルが相次いで発表/・価格が下がった/・使う人の裾野が広がった」の3行。最後に「来週は価格の動きに注目です」の一言。狙いどおりの形です。
長い注文を、もう毎回打たなくてよくなりました。
この日はこう返ってきました。仕上がりは一例で、頼むたびに少し違います。
毎回打っている長い手順を1つ選ぶ
こうした方がいい「2回やったな」と気づいたものを選びます。それが名前の付けどきです
ごろはこうしてみた週報の要約を2週続けて打っていたので、これを選びました。
順番を番号で書き出す
こうした方がいい①②③と番号で区切ると、あいまいに覚えられずに済みます
ごろはこうしてみた最初は文のまま頼んで要約が崩れ、番号で言い直したら狙いどおりになりました。
短い呼び名を付ける
こうした方がいい自分の言葉で、手に馴染む短い名前にします
ごろはこうしてみた「週まとめ」にしたら、翌週すぐ思い出せました。
作るのは相棒に頼む
こうした方がいい中身の設定を自分で書く必要はありません
ごろはこうしてみた「名前を付けて」と頼むだけで、棚に1つ登録されました。
次から「名前+材料」で呼ぶ
こうした方がいい長い注文でなく、名前と材料だけで動くか試します
ごろはこうしてみた「週まとめ、この記事で」で一連が走り、長文を打たずに済みました。
うまくいったかの確かめ方: 付けた名前で呼んで、狙った手順がぜんぶ動けば成功です。途中が抜けたら、順番があいまいに覚えられた合図。番号で書き出して登録し直します。
答えタップして答え合わせ

B
あなたの番3分そのまま使える文例です。コピーして、自分の言葉に少し変えて使ってみてください。
「記事を貼ったら、見出しを付けて、3行に要約して、最後に感想を一言」。この手順に「週まとめ」と名前を付けて、次から呼べるようにしてください。
「相手の名前と用件を入れたら、丁寧なお礼メールの下書きを作る」に「丁寧メール」と名前を付けてください。
増補もっと知りたい人へ (3)
得意技の正体は「よく使う手順に、あだ名をつけたもの」です。長い注文を、短い呼び名に畳む。ドラゴンクエストで、強い呪文ほど詠唱が長いのに、一度覚えれば技名を言うだけで出せるのと同じ理屈です。名前が呪文っぽいだけで、やっていることは素朴です。
置き手紙(4-4)との違いを、もう一度押さえておきましょう。置き手紙は「いつも守っていてほしい前提」です。常にそこにいて、仕事の前に必ず読まれる。得意技は「呼んだときだけ出てくる手順」です。呼ばなければ出てこない。常にいるか、呼ぶと来るか。この違いだけです。合図はかんたんで、同じ手順を2回やったな、と気づいたときが、名前の付けどきです。名前は自分の言葉でよく、覚えやすい呼び名を自分で決めます。作り方も、置き手紙と同じで相棒に頼めばよく、中身の設定を自分で書く必要はありません。同じことを2回やったら、名前をつける。 この小さな習慣が、長い注文を短い一言に変えていきます。
「記事を貼ったら、見出しを付けて、3行に要約して、最後に感想を一言」。この手順に「週まとめ」と名前を付けて、次から呼べるようにしてください。
「相手の名前と用件を入れたら、丁寧なお礼メールの下書きを作る」に「丁寧メール」と名前を付けてください。
「旅行先を言ったら、持ち物リストと天気の注意を1枚にまとめる」を「旅じたく」で呼べるようにしてください。
「日記を貼ったら、今日よかったことを3つ拾って一言添える」に「ふりかえり」と名前を付けてください。
(医療者向け・ダミーデータ前提)「学習用のケース文を貼ったら、鑑別を3つと確認ポイントを挙げる」に「ケース整理」と名前を付けてください。実在の患者情報は使わない前提で。
つまずき集- 名前で呼んでも、思った手順が動かない。原因は、手順の中身があいまいに登録されたこと。一手は、順番を1つずつ番号で書き出してから名前を付けること。
- 名前を思い出せず、結局また長文を打つ。原因は名前が長い・覚えにくいこと。一手は「週まとめ」など、手に馴染む短い呼び名に付け替えること。
- 置き手紙と得意技が、頭の中でごちゃ混ぜになる。原因は役割の違いが曖昧なこと。一手は「常にいる=置き手紙/呼ぶと来る=得意技」と一度整理すること。
- 得意技を作りすぎて、どれを呼ぶか迷う。原因は、まだ2回もやっていない手順まで登録したこと。一手は「2回やった手順だけ」に絞ること。
