毎回のチェックリストを、得意技に固める
得意技
🧩 あなたは記事を書くたび、相棒に同じ順番を伝えています。「まず読者を思い浮かべて、次に見出しを三つ、最後に短く要約して」。どうするのが楽でしょう。
A 毎回この三ステップを、忘れずに全部言う B この三ステップに「いつもの下書き」と名前を付けて、呼ぶだけで出るようにする
毎回口で伝えている手順を、名前を付けた得意技にして、呼び出せるようになります。
第1篇で、ごろは得意技というものに触れました。よく使う手順に名前を付けて、いつでも同じ味で取り出せるようにした、手順の缶詰です。この章では、それをもう一段、頼れる形に育てます。
なぜ育てるか。頭の中の手順は、疲れた日に、一つ抜けるからです。ごろも、眠い夜に「要約して」を言い忘れて、見出しだけの中途半端な下書きを受け取ったことがあります。ところが缶詰にしておけば、疲れていても、味は変わりません。開ければ、毎回きっちり同じ順番が出てきます。

缶詰は、三つで作れます。「どんなときに使うか」「どんな順番でやるか」「最後に何を出すか」。この三つを書けば、もう得意技のできあがりです。しかも、一度で完璧を狙わなくていい。使ってみて足りなければ、一行ずつ足していく。缶詰は、開けて味見して、また詰め直せます。
ここまで来ると、前の節の検問と、この得意技が、手を組みはじめます。得意技(いつもの手順)と検問(触らせない線)を両方持つと、「毎回きっちり同じ手順で、でも危ない場所には触らない」が、あなたが何も言わなくても回りはじめる。付箋が一枚も残っていない机の、正体はこれです。
「記事を書くときの、いつもの三ステップに名前を付けてまとめて。次からは名前を呼ぶだけで使えるように」
相棒は、手順を「いつもの下書き」という得意技にまとめてくれます。次からは、名前を呼ぶだけ。中身は、毎回おなじ順で回ります。ごろは最初、あれもこれもと欲張って手順を詰め込みすぎて、缶が重くて使いにくくなりました。「本当に、いつもやる三つだけ」に削って、やっと軽くなりました。
>- どこで: いつものチャット画面で
- どうやって: 「毎回やっている手順」を順番に三つ言い、「これに名前を付けてまとめて」と頼む
- きっかけ: 同じ手順を三回、口で伝えたと気づいたとき
あせらず、ゴロゴロ。名前を呼ぶだけで手順が出る、その気持ちよさを、まず一つだけ味わってみてください。
ごろの得意技フォルダは、いまはまだ空っぽです。ここに、記事を書くときの「いつもの三ステップ」を、名前を付けた缶詰にして一本置いてみます。
=== 得意技フォルダ ===
(からっぽ)まず、欲張って全部を詰め込もうとする、いつものクセが出ます。
画面で見えること相棒が、長いリストから「毎回やる三つ」に印を付けています。
ごろは、そうだったと肩の力を抜き、芯の三つだけに削ります。
画面で見えること三つの欄(いつ・順番・出力)が埋まり、名前が付きました。
できあがった缶詰を、一本のメモとして残しました。中身はこれだけです。
# いつもの下書き
- いつ使うか: 記事を書くとき
- 順番:
1. 読者を一人思い浮かべる
2. 見出しを3つ立てる
3. 全体を短く要約する
- 最後に出すもの: 記事の下書き(見出し3つ+要約つき)缶詰の正体は、いつ・順番・出力の三つを書いただけの一枚です。難しい設定言語も、特別な操作もいりません。
さっそく、名前を呼んで一度だけ試してみます。
画面で見えること頼んだのは名前と題材だけなのに、読者→見出し3つ→要約が、缶詰の順どおりに出てきました。
「要約して」を言い忘れても、缶詰が代わりに覚えていてくれる。これが、疲れた夜のごろを助けてくれます。この日はこう返ってきました。相棒がまとめる文面は毎回すこし違いますが、「毎回やる三つに絞って」と言えば、たいてい軽い缶に仕上げてくれます。
缶詰にしたい手順を一つ選ぶ。
こうした方がいい「三回以上、口で伝えた」手順が、缶詰にする合図です。
ごろはこうしてみた記事を書くときの三ステップを選びました。
「いつ使うか・順番・最後に出すもの」の三つを埋める。
こうした方がいいこの三つだけで缶詰は完成します。他は足さないのがコツです。
ごろはこうしてみた使う場面・三手順・出力(下書き)を書きました。
あれもこれもを削り、毎回やる芯だけに絞る。
こうした方がいい詰めすぎた缶は重くて使わなくなります。迷ったら減らす方へ。
ごろはこうしてみた誤字チェックや画像案は外し、芯の三つに削りました。
短い名前を付ける。
こうした方がいい呼びやすい名前ほど、次に手が伸びます。
ごろはこうしてみた「いつもの下書き」と名付けました。
一枚のメモに残し、使うたびに一行ずつ育てる。
こうした方がいい一度で完璧を狙わず、足りなければあとで一行足す前提でいきます。
ごろはこうしてみたメモに保存し、次から名前を呼ぶだけにしました。
名前を呼ぶだけで、いつもの順番がそのまま出てくれば成功です。何か抜けて出てくるなら、「最後に出すもの」が缶に書けていないことが多いので、一行足して詰め直します。
答えタップして答え合わせ

B。毎回同じことを言うのは、毎回言い忘れる危険があるということ。
名前を付けてしまえば、あなたは名前を呼ぶだけ。中身は、きっちり同じ順で回ります。
増補もっと知りたい人へ (3)
得意技の中身は、拍子抜けするほど単純です。「どんなときに使うか」「どんな順番でやるか」「最後に何を出すか」。この三つを書いた紙が、そのまま缶詰の正体です。難しい設定言語も、特別な操作もいりません。いつもの言葉で三つ書けば、もう一つ、得意技ができあがります。
なぜ缶詰にすると強いのか。頭の中の手順は、疲れた日に、しれっと一つ抜けるからです。眠い夜に「要約して」を言い忘れて、見出しだけの中途半端な下書きが返ってくる。缶詰にしておけば、疲れていても味は変わりません。開ければ毎回、きっちり同じ順で出てきます。人間の調子に左右されない、というのが、いちばんのありがたみです。
そして缶詰は、一度で完璧を狙わなくていい道具です。使ってみて足りなければ、一行ずつ足す。開けて味見して、また詰め直す。育てながら使えます。ここに前の検問が加わると、面白いことが起きます。得意技(いつもの手順)と検問(触らせない線)が手を組むと、毎回きっちり同じ手順で、でも危ない場所には触らない机が、あなたが何も言わなくても回りはじめます。付箋が一枚も残っていない机の正体は、この二つの組み合わせです。
三つ(いつ・順番・出力)を渡して名前を付ける。題材を散らします。
記事を書くときの手順を得意技にして。使うのは記事を書くとき。順番は、読者を思い浮かべる→見出しを3つ→短く要約。最後に下書きを出す。名前は「いつもの下書き」。
週報を書く手順をまとめて。金曜の夕方に使う。今週やったこと→来週の予定→困りごと、の順で。名前は「いつもの週報」。
献立を決める手順を得意技に。使うのは平日夜。冷蔵庫の中身を聞く→主菜を1つ→副菜を2つ提案、の順で。名前は「いつもの晩ごはん」。
読んだ本をまとめる手順を固めて。読み終えたときに使う。三行要約→気に入った一文→自分の暮らしへの一言、の順で。名前は「いつもの読書メモ」。
(医療者向け・ダミーデータ前提)架空症例で学習用サマリを作る手順を得意技に。使うのは勉強会準備。背景→経過→学びの3点、の順で。実在の患者情報は入れず、架空名だけで。名前は「いつもの症例メモ」。
つまずき集症状: 缶が重くて使いにくい。原因: あれもこれもと手順を詰め込みすぎている。一手: 「本当に毎回やる三つ」まで削ります。
症状: 名前を呼んでも、思った通りに出てこない。原因: 「最後に何を出すか」が缶に書かれていない。一手: 出力の形を一行だけ足して詰め直します。
症状: 一度作ったきり、育てていないので使わなくなった。原因: 足りない部分を放置している。一手: 使うたびに気づいた一行を、その場で足していきます。
