17章 パーソナライズ図鑑
17-1

記憶(メモリ。何を覚えて、何を忘れるか)

「覚えて」と言ったのに次の会話で忘れている。

会話が終わっても消えない、ごろの小さなメモ帳です。何度も言ったことを、そっと書き留めておいてくれます。

毎回おなじ前提を説明し直すのが面倒な人のための道具です。一度きりの調べ物にしか使わない人には、無くても困りません。むしろ覚えてほしくない人は、切っておいて大丈夫です。要らない人には、要りません。

布団の中で「これ、覚えておいて」と一言つけ足すと、ごろが片耳をぴくっとさせて、枕元のメモ帳に前足で書き込みます。次の日、別の会話を始めても、そのことは踏まえて返してくれる。最初の一手は、覚えてほしい文のうしろに「覚えておいて」を足すだけです。

  • どこで: 設定の中に「メモリ(記憶)」の欄があります。まずそこを一度のぞく。
  • どうやって: いつもの会話で「私は◯◯が仕事です、覚えておいて」と一度伝える。手で直接メモを書き足すこともできます。
  • きっかけ: 「また同じ説明をしている」と気づいたその瞬間が、覚えさせどきです。
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覚えたことは一覧に並び、1件ずつ消せます。全部まとめて消すことも、これ以上覚えないよう止めることもできます。パスワードや口座番号、健康の記録のような大事すぎる情報は、覚えないよう気をつける作りですが、絶対ではありません。機微な情報は自分から書かない、が安全です。

布団のごろが枕元の小さな手帳に一言だけ書き、枕の下へしまう。消しゴムが一本添えられる
増補もっと知りたい人へ (3)
深掘り

メモリは「ごろのメモ帳」ですが、どこに置かれているか、少し知っておくと安心です。覚えた内容はAnthropicのサーバーに保存されており、端末を変えても、ブラウザを変えても、同じアカウントでログインすれば引き継がれます。「スマホで覚えさせたのにパソコンで忘れられた」は起きないのが基本です。

ただし、覚えた内容がすべての会話に影響するわけではありません。プロジェクト(17-4)のような専用の部屋を使っている場合は、そちらの設定が優先されることがあります。メモ帳と部屋の棚、二つの場所に別々に書いてしまうと混乱のもとなので、どちらに何を書くか、最初に少し考えておくとすっきりします。

ごろが「たいていは覚えない」ようにしている情報の典型例は、クレジットカード番号、パスワード、健康診断の数値などです。ただし「たいてい」であって、設計上の保証ではありません。安全の基本は、書かないこと。これはどんな道具でも同じです。

メモリは、使うほど精度が上がる道具ではありません。覚えている数が増えるほど、ごろが参照する量も増え、応答が少し重くなることがあります。これ以上は要らないと思ったらこまめに消す。そのほうが、結果としてよく動きます。

例をもっと

「私は40代の会社員で、子どもが2人います。料理の相談をするときは、15分以内にできるものを優先して提案してください。覚えておいて」

「プレゼンの資料は、箇条書きより段落形式が好みです。これからもその形で書いてください。覚えておいて」

「私は趣味でマラソンをしています。距離はキロメートル表記で、ペースは1キロあたりの分秒で答えてください。覚えておいて」

「私は小児科医です。医療の話をするときは、エビデンスの根拠(ガイドラインか個人意見かなど)を一言添えてください。ダミーデータでの練習を前提として答えてください。覚えておいて」

「夜は子どもが寝ているので、声を出さず文字だけで完結する提案をお願いします。覚えておいて」

ごろつまずき集

「覚えて」と言ったのに次の会話で忘れている。 設定の「メモリ」一覧を見てみてください。うまく記録されていないことがあります。「覚えておいて」の一言を文の最後に足すと、認識されやすくなります。また、プロジェクト(専用の部屋)を使っている場合は、部屋側の設定が優先されることがあります。

メモリの一覧に覚えさせた覚えのないものが入っている。 会話の中で「これは覚えておく価値がある」とごろが自動的に判断して記録することがあります。想定外のものが入っていたら、その場で消して構いません。定期的に一覧を眺める習慣がつくと、気づきやすくなります。

「全部消して」と頼んだら本当に全部消えた。 全消去は元に戻せません。「また覚えさせればいい」と思って進めてください。消す前に一覧をスクリーンショットしておくと、後から見返せます。

プライバシーが心配で、何を覚えさせていいか分からない。 「誰かに見られても困らないもの」だけ覚えさせる、が一つの目安です。好みや仕事の立場は気軽に登録していい情報です。健康状態の細かい数値や、特定の人物の話は慎重に。

あせらず、ゴロゴロ。
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