第1部 まずAIと話してみる
1-7

続きから話す・整理して残す

別の新しい会話を始めず、先週の会話を開いたから、「先週のこの献立」で通じました。
この話を読むと

相談が消えずに積み上がっていく、という安心が手に入ります。

ここまで、ごろは一回きりの相談をたくさんしてきました。でも、暮らしの相談は、たいてい続きものです。昨日の旅行プラン、今週の献立、書きかけのお礼状。これを毎回、最初から打ち直すのは、めんどくさい。

拍子抜けの事実です。会話は、消えずに残っています。画面の左側に、これまでの相談が一覧で並んでいて、開けばそのまま続きから話せます。ごろは枕元に、名前のついた小さな箱がいくつも並んでいるのを見つけました。「献立」「旅行」「お礼状」。寝転んだまま、必要な箱だけ手前に引き寄せて、続きを取り出す。片づいた枕元です。

ごろ図

コツは、2つだけ。一つは、名前をつけること。「京都旅行」「今週の献立」とタイトルをつけておくと、あとで探しやすい。もう一つは、話題ごとに分けること。献立の相談と仕事の相談を別の会話にしておくと、混ざりません。いらなくなった会話は、消せます。散らかっても、片づく安心があります。

開きのクイズ

昨日AIと考えた旅行プラン。今日その続きを相談したい。どうするでしょう。

  • Aまた最初から、全部の条件を打ち直す
  • B左側に残っている昨日の会話を開いて、「あの続きなんだけど」と話しかける

答えは、下にあります。

過去の献立の会話を開いて、こう打ちます:「先週のこの献立、今週もお願い。でも金曜だけ変えて」 → AIが前回の内容を踏まえて、金曜だけ差し替えた献立を返してくれます。最初から説明し直す必要は、ありません。

  • どこで: claude.aiの左側の会話リスト
  • どうやって: 前に相談した会話を1つ開いて、続きを話しかける
  • きっかけ: 「この前の、あの話の続き」をしたくなったとき

オンライン追補会話リストの見た目や、名前のつけ方は変わることがあります。今のやり方は、こちらで。

あせらず、ゴロゴロ。

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実録・やってみた

場面設定。先週、ごろは相棒と一緒に一週間分の献立を作りました。今週も、だいたい同じでいいけれど、金曜だけ予定が変わりました。ここで、また一から条件を打ち直すか、先週の会話を開いて続きを話すか、二つの道があります。ごろは、左のリストに残っていた「今週の献立」という会話を、そのまま開きました。

ごろ
ごろが打った文先週のこの献立、今週もお願い。でも金曜だけ変えて
相棒
相棒の返答先週の献立を今週にそのまま使いますね。金曜だけ差し替えます。ところで、金曜はどんな感じにしましょう。手早くしたい、来客がある、など希望があれば教えてください。

画面で見えること先週の中身を覚えたまま、金曜について聞き返してきます。最初から説明し直す必要はありませんでした。

ごろは、金曜の事情を一言だけ足します。

ごろ
ごろが打った文金曜は友だちが来るから、少し豪華に
相棒
相棒の返答承知しました。月〜木は先週のまま、金曜だけ差し替えます。金曜: 手巻き寿司(具材リストつき)。取り分けやすく、来客にも喜ばれます。ほかの曜日はそのままです。

画面で見えること金曜の一行だけが華やかな献立に変わり、月から木は先週のまま残ります。

じつはごろは、この前の日に一度、失敗しています。うっかり新しい会話を開いたまま、同じ調子で頼んでしまったのです。

ごろ
ごろが打った文(新しい会話で)先週のこの献立、今週もお願い。でも金曜だけ変えて
相棒
相棒の返答申し訳ありませんが、「先週の献立」の中身が、こちらには見えていません。この会話では、まだそのお話をうかがっていないのです。もう一度、先週の献立を教えていただくか、その献立を相談した会話を開いて続けてもらえますか。

画面で見えること相棒が「その話を知らない」と返し、話が通じません。

同じ頼み文でも、開いている箱が違うと通じない。新しい箱には、先週の記憶は入っていないからです。ごろは、左のリストから正しい箱を開き直して、ようやく「先週の続き」が通じました。

別の新しい会話を始めず、先週の会話を開いたから、「先週のこの献立」で通じました。 もし新しい会話で同じことを頼んでいたら、相棒は先週の中身を知らないので、一から説明し直しになっていました。ごろの枕元は、こう片づいています。

[左のリストに並ぶ箱]
・今週の献立 ← 今回開いたのはこれ
・京都旅行
・お礼状
それぞれ独立した箱。中身は混ざらない

話題ごとに箱を分けて、名前をつけておく。それだけで、続きから頼むほど答えが自分に馴染んでいきます。この日はこう返ってきました。会話の並び方や名前のつけ方は変わることがあるので、見当たらなければリストを上から探してみてください。

手順
  1. 続きを話したい会話を、左のリストから探す → [こうしたほうがいい] 新しい会話を始めず、前に話した会話そのものを開くと文脈が引き継がれる

    ごろはこうしてみた

    うっかり新規で始めかけて、「先週の献立」の箱を開き直した

  2. 「あの続きなんだけど」と、そのまま話しかける → [こうしたほうがいい] 条件を全部打ち直さず、変えたい所だけ言う

    ごろはこうしてみた

    「今週もお願い、でも金曜だけ変えて」で通じた

  3. 変更点だけを一言で足す → [こうしたほうがいい] 一度に全部いじらず、動かす所を1つに絞ると他が崩れない

    ごろはこうしてみた

    「金曜は友だちが来るから豪華に」だけ足したら、金曜だけ変わった

  4. 会話に分かりやすい名前をつける → [こうしたほうがいい] 「今週の献立」「京都旅行」と名前をつけると、あとで探しやすい

    ごろはこうしてみた

    名前のない会話が増えて探せなくなり、つけ直した

  5. 話題ごとに会話を分ける → [こうしたほうがいい] 献立と仕事を同じ箱に入れると、続きで文脈が混ざる。別々にする

    ごろはこうしてみた

    一つの会話に何でも詰めていたら答えがちぐはぐになり、分けた

  6. いらなくなった会話は消す → [こうしたほうがいい] ためこむと雑然とする。使わない箱は片づけてよい

    ごろはこうしてみた

    一度きりの相談を消したら、枕元がすっきりした

うまくいったかの確かめ方。最初から条件を打ち直さずに、変えたい所だけで話が通じれば成功です。「先週の続き」で相棒が話を分かってくれたら、箱はちゃんと積み上がっています。

答えタップして答え合わせ
ごろ

B。claude.

aiは会話をそのまま覚えていて、左のリストからいつでも開けます。同じ話を最初からやり直す必要はありません。会話は消えず、積み上がっていきます。

ごろあなたの番3分

そのまま使える文例です。コピーして、自分の言葉に少し変えて使ってみてください。

(先週の献立の会話を開いて)先週のこの献立、今週もお願い。でも金曜だけ変えて

(旅行の会話を開いて)この京都プラン、雨予報になった。屋内中心に組み直して

増補もっと知りたい人へ (4)
深掘り

一つの会話の中では、AIは前のやりとりを覚えています。だから「あの続きなんだけど」で通じる。ただし、これは同じ会話の中での話です。新しく別の会話を始めると、前の会話の中身は引き継がれません。左のリストに並ぶ一つ一つが、それぞれ独立した箱だと思うと分かりやすい。献立の箱、旅行の箱、お礼状の箱。箱をまたいで記憶が混ざらないからこそ、話題ごとに分けておくと、あとで開いたときに話がこんがらがりません。

この「箱を分ける」習慣は、地味ですが効いてきます。仕事の相談と、家の献立の相談を同じ箱に入れると、続きを頼んだときに文脈が混ざって、ちぐはぐな答えが返ることがあります。逆に、名前をつけて分けておけば、続きから頼むほど答えが自分に馴染んでいく。一度きりの相談を積み上がる相談に変える、小さな整理術です。第2部でAIを相棒として連れ歩くとき、この「片づいた枕元」がそのまま土台になります。散らかったら消せる、という安心も合わせて持っておいてください。

例をもっと

続きから頼む・整理する、を場面ごとに。くらし・仕事・学びから。

(先週の献立の会話を開いて)先週のこの献立、今週もお願い。でも金曜だけ変えて

(旅行の会話を開いて)この京都プラン、雨予報になった。屋内中心に組み直して

(仕事の会話を開いて)先週作ったこの案内文、日付だけ来月に直して

この会話に「◯◯の相談」と名前をつけて。あとで探しやすいように

(学びの会話を開いて)前回教わった英単語、今日はそこから10問クイズを出して

(医療者向け・ダミー可)この勉強メモの会話の続きで、前回の要点を3行で思い出させて。患者情報は入れていません

ごろつまずき集
  • 症状: 「あの続き」と言っても通じない → 原因: 別の新しい会話を始めていた → 一手: 左のリストから、前に話した会話そのものを開いて続ける
  • 症状: 話が混ざってちぐはぐな答え → 原因: 別々の話題を1つの会話に詰めている → 一手: 話題ごとに会話を分ける。名前をつけておく
  • 症状: あとで探しても見つからない → 原因: 会話に名前がなく、内容も似ている → 一手: 「京都旅行」「今週の献立」と分かる名前をつける
  • 症状: 会話が増えすぎて雑然とする → 原因: いらない会話をためこんでいる → 一手: 使わない会話は消す。散らかっても片づく
この章の転用サマリ

この第1部は、講座なら「AIとまず話す」入門1コマ(90分前後)にちょうど収まります。1-1で全員が登録し、1-2から1-6で頼み方を体で覚え、幕間C1で安全網を張る流れが、そのまま授業の起承転結になります。M3連載なら、各節が15分動画1本の骨格を持つので、7本前後の連載(1-1〜1-6と幕間C1)に展開できます。日経メディカルのコラムなら、幕間C1の「なめらかな不正確さ」と1-5の「健診結果の下読み」が、医師読者に届きやすい2本の切り口です。勉強会に落とすなら、各節の末尾ワークを10分ずつ積んで、半日(3〜4時間)のハンズオンに組めます。削るときは1-7を第2部へ回し、6節+幕間の最小構成にすると、90分に収まりやすくなります。

あせらず、ゴロゴロ。
読んだ