コラムD ごろのデスク日記
D-1

外部モニターを、買ってみた

この日はこう返ってきました。頼み方を一度直すと、二度目でこちらの意図に寄ってきます。毎回すこし違う案が出るので、最初の返答を鵜呑みにせず「いや、逆」と言えるかどうかが分かれ目でした。

任せる仕事が増えてくると、ノートPCの画面が、急にせまく感じてきます。

片方でごろが働いて、片方で自分が確認する。それをひとつの小さな画面でやろうとすると、ウィンドウを行ったり来たり、行ったり来たり。首を振って、目を細めて、また振って。ある晩、気づいたら「外部モニター 二十七インチ」をカートに入れて、指がポチッといっていました。買ってしまったあとで、我に返ります。布団の中でスマホ一台から始めたはずなのに。

でも、こうなりました。画面が広いと、任せた仕事が本当に「見える」んです。左に自分のメモ、右にごろの作業。目を左右に動かすだけで、両方が追える。狭い机で首を振っていたのが、座ったまま全部を見渡せるようになりました。

実益はひとつだけ書きます。ごろが今なにをしているかを、いちいちウィンドウを切り替えずに、横目でちらっと確認できること。任せるというのは放っておくことではなくて、眺めることです。その眺めるが、物理的にぐっとラクになりました。第五部でごろがデュアル画面を悠々と眺めているあの絵は、正直に言うと、これのことです。

……布団の中でスマホ一台から始めたはずの人間が、なぜか机に画面を二枚並べています。ゴロゴロしに来たのに、視界だけ、会議室みたいになりました。

大きな一枚のモニターを見上げるごろが、首を動かさず目だけで左のメモと右の足あとを追う

オンライン追補画面の枚数やサイズの決め方、机が狭いときの代わりの手は、追補ページに置いておきます。

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あせらず、ゴロゴロ。

実録・やってみた

モニターが届いた晩、まだ何も配置を決めていない状態から始めました。ノートPCの画面には、書きかけの原稿と、ごろに頼んだ調べ物のウィンドウが重なっています。何がどこにあるか、自分でも一瞬わからなくなる散らかりようでした。手元にある窓は、こんな状態です。

いま開いている窓:
- 原稿ファイル(半分隠れている)
- ごろとのチャット(前面)
- 参考にしたいページ(いちばん奥・見えない)
- メールの通知(たまに前に出てくる)

配置を自分で考えるのが面倒だったので、まずごろに丸投げしてみました。

ごろ
ごろが打った文モニターを1枚増やした。ノートPCの画面と合わせて2枚。原稿を書きながらAIの調べ物を横目で見たい。どう置くのがいい?
相棒
相棒の返答2枚なら、まず「見続けるもの」を正面の大きい方に置くのが基本です。ノートPC本体を左、外部モニターを正面に。原稿は正面、チャットは左、で……(以下、ケーブルの取り回しやウィンドウ整列アプリの案が続く)

画面で見えること返ってきた案は正しいのですが、「原稿を正面、チャットを左」でした。私は逆に、書いている原稿を手元の小さい画面に、ごろの動きを大きい正面に置きたかったのです。ここで一度、直します。

ごろ
ごろが打った文逆にしたい。自分が打つ原稿は手元のノート画面でいい。ごろが動いてるのを正面の大きい画面で「眺めたい」。眺める側を大きくして。
相棒
相棒の返答それなら、正面(大)=ごろの作業・出力、手元(小)=あなたが打つ原稿、が正解です。「作業する画面」より「監視する画面」を大きくする、という考え方ですね。目線は正面に置きっぱなしで、手元をちらっと見て打つ形になります。

画面で見えること2回目でこちらの意図どおりになりました。「監視を大きく、作業を手元に」という一言が、自分でも言語化できていなかった部分でした。落ち着いた配置はこうなりました。

決まった配置:
- 正面(27インチ) = ごろの作業と出力(ここを眺める)
- 手元(ノート画面) = 自分が打つ原稿
- メール通知 = オフにして、手元だけに寄せた

この日はこう返ってきました。頼み方を一度直すと、二度目でこちらの意図に寄ってきます。毎回すこし違う案が出るので、最初の返答を鵜呑みにせず「いや、逆」と言えるかどうかが分かれ目でした。

手順
  1. いま開いている窓を全部並べて眺める

    こうした方がいい

    「見続けるもの」と「たまに触るもの」を先に仕分ける、位置決めはその後

    ごろはこうしてみた

    原稿・チャット・参考ページ・通知の4つを書き出したら、通知だけ明らかに邪魔だと気づいた。

  2. どちらの画面を「大きい正面」にするか決める

    こうした方がいい

    作業する画面より、AIを眺める画面を大きくする(監視のほうが目線を置く時間が長い)

    ごろはこうしてみた

    最初は逆に置いていたが、正面をごろの作業に変えたら首を振らなくなった。

  3. 画面を「拡張ディスプレイ」に設定する

    こうした方がいい

    ミラーリングのままだと両画面が同じ表示になり増やした意味がない

    ごろはこうしてみた

    設定で拡張に変えたら、正面と手元が別々の作業場所になった。

  4. 通知を、眺める側の画面から追い出す

    こうした方がいい

    正面はAI専用にして、割り込みは手元だけに寄せる

    ごろはこうしてみた

    メール通知をオフにしたら、正面が静かになって眺めやすくなった。

  5. 一度その配置で30分作業してみる

    こうした方がいい

    決めた直後は違和感があっても、少し使ってから微調整する

    ごろはこうしてみた

    30分でしっくりきたので、それ以上いじらないことにした。

うまくいったかの確かめ方

正面から目を離さずに、手元をちらっと見るだけで自分の原稿が打てているか。首を左右に振る回数が、体感で減っていれば成功です。

増補もっと知りたい人へ (3)
深掘り

外部モニターを「買ってしまった」理由の根っこは、ウィンドウ切り替えのコストが、じつは認知の問題だからです。ウィンドウをひとつひとつ切り替えるたびに、人の頭は「いま見ていた文脈」をいったん捨てて「次の文脈」を読み込み直します。この切り替えが1回ならほぼゼロの負荷ですが、AIに頼んだ作業を「眺めながら自分も考える」という状況では、1時間に何十回もくり返します。積もると、じわじわ疲れる。外部モニターが効くのは、画面が広いからではなく、切り替えそのものをなくせるからです。左右を目で追うだけで両方が同時に視界に入る。頭が文脈を捨てなくてよくなる。これは道具の話というより、「任せながら眺める」ための物理的な条件の整え方です。画面サイズや枚数よりも、「自分が確認したい作業ウィンドウと、自分のメモが同時に見えるか」を基準に選ぶと、後悔しにくいです。

例をもっと

原稿を書きながら、別の画面でAIに参考文献の要約を流してもらう。切り替えずに右を見るだけでいい。

仕事のメールを片方に開き、もう片方でAIに返信案を出してもらう。どちらの画面も閉じずに、目だけで往復する。

料理レシピを片方に出したまま、もう片方でAIに材料の代替案を探してもらう。画面を閉じなくていいから、手も汚れない。

趣味の旅行プランを左に開いて、AIに右でホテルの比較表を出してもらう。並べて見ると選びやすい。

(医療者向け・ダミーデータ前提)文献の要旨を左に表示しながら、右のAIに「この根拠でプレゼン用の一文をつくって」と頼む。論文の目を離さず作業できる。

ごろつまずき集

症状: 画面を増やしたのに、かえって目が泳いで集中できない。原因: 表示する情報を整理しないまま、あれもこれも開いた。一手: 「左=自分の作業、右=AIの出力」とルールを一本に決め、それ以外は閉じる。シンプルなほど、広さが生きます。

症状: ノートPCとモニターで同じウィンドウが開いていて、どちらを見ればいいか分からなくなった。原因: ミラーリングのまま使っている。一手: 設定を「拡張ディスプレイ」に変えると、両画面が独立した作業スペースになります。

症状: 机が狭すぎてモニターを置けない。原因: 奥行きが足りない。一手: モニターアームを使うか、ノートPCをスタンドで立ててモニターだけ正面に置くと、奥行きを半分近く節約できます。

あせらず、ゴロゴロ。
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