第2篇 ゴロニャンの勝負帖
13章 外に出す編
ごろ
ごろあせらず、ゴロゴロ。
0/ 5話 読了

章トビラ「ひらくゴロニャン」

暗くなりかけたデスクの端に、これまで一人でこねてきた道具が小さく並ぶ。ごろは窓の外を眺めながら前足で頬をつつく

認定の一言。倉庫でタマと繋がったごろが、今日はじめて、その道具を自分の机の外へ出そうとしています。称号は「ひらくゴロニャン」。ただし、ひらくと同時に、守ることも覚える章です。

ここまでごろが作ってきた道具は、どれもごろの机の上だけで動いていました。自分専用のドリル。かんたんな計算機。合言葉で動く朝の片づけ。どれも便利ですが、便利なのはごろ一匹だけです。

ある晩、ごろは窓の外を見て、ふとつぶやきました。「これ、隣の部屋のおばあちゃんにも使ってもらえるのかな」。

窓辺で隣の人にもと思いつくごろ

外に出す、というのは、家じゅうを開け放つことではありません。見せたいところにだけ玄関をつけて、鍵のかかる引き出しは閉めたままにして、リンク一本で「ここだけどうぞ」と渡すことです。この章では、ごろの机の上だけで動いていたものに、玄関と鍵がつきます。人が訪ねてこられる家になる、という話です。

道具に玄関と鍵をつけて手渡すごろ

ひとつ、先に言っておきます。この章は、全員がやらなくていい章です。「うちの中で満足」なら、読み物として楽しんでもらえれば十分です。あせらず、ゴロゴロ。


この章の話
  1. 13-0ここからは「外」の話です
  2. 13-1リンク一本で渡す
  3. 13-2鍵を、コードに書かない
  4. 13-3みんなで書き込める一冊のノート
  5. 13-4黒い画面と、少しだけ和解する
最初の話へ13-0 ここからは「外」の話です