第2部 Claude Codeという相棒
2-4

作業机を1つ決める

狭く始めるほど、こわがらずに大胆に任せられます。
この話を読むと

安心してAIに任せるための、いちばん大事な準備が整います。

相棒は、部屋に入ってきました。でも、いきなり部屋じゅうを歩き回らせるのは、少し待ってください。相棒は力持ちなので、範囲を決めずに任せると、触ってほしくない大事なものまで、うっかり動かしてしまうことがあるのです。

そこで、最初にやることが、たったひとつあります。作業机を、1つ決める。パソコン全体ではなく、相棒と一緒に作業する専用のフォルダを、1つだけ用意するのです。散らかしていい実験机を、部屋の真ん中に1つ広げる。そんなイメージです。

境界線で囲まれた一つの作業机だけを相棒が整え、外の大切な箱には触れない

どこに作るか、はっきり言います。デスクトップに、新しいフォルダを1個。名前は「AIべや」でかまいません。デスクトップの何もないところで右クリックして、「新しいフォルダ」を選んで、名前を打つ。これだけです。場所も名前も、迷わせません。

右クリックは、マウスなら右側のボタンを1回押すことです。マウスがないノートパソコンなら、指2本でタッチパッドを軽く押します(Macなら、controlキーを押しながらクリックでも同じです)。うまく出なくても、あせらなくて大丈夫。やり方はパソコンによって少し変わるので、迷ったらオンライン追補に写真つきの手順を置いてあります。

なぜ1つに絞るのか。相棒が触っていい範囲を「この机の上だけ」と決めておくと、大事な書類や写真のある場所には、相棒の手が届かなくなるからです。これは不便な制限ではありません。あなたの安全ベルトです。狭く始めるほど、こわがらずに大胆に任せられます。

ごろ図

机ができたら、相棒にその机を教えます。「これから、このフォルダの中だけで作業してね」と場所を指定する。ここで初めて、机とAIが繋がります。机は、後からいくらでも増やせます。慣れたら、仕事用・趣味用と2つ目を作ればいい。でも今日は、1つでいいのです。

開きのクイズ

AIに「このパソコンを片づけて」と家じゅう全部を任せるのと、「この引き出し1つだけ整理して」と任せるの、初心者はどっちから始めるべきでしょう。

  • A 家じゅう全部。まとめて片づいて効率がいい
  • B 引き出し1つだけ。ここだけ、と決めて任せる

相棒に、こう伝えます。「これから、このフォルダの中だけで作業してね。ここが私たちの作業机です」。すると相棒が「わかりました、このフォルダで作業します」と応じます。以後の頼みごとは、全部この机の上で起きる。範囲が握れた、という安心が手に入ります。

  • どこで: デスクトップの上で。
  • どうやって: 右クリック → 新しいフォルダ → 「AIべや」と名付ける。それをアプリに「ここで作業して」と教えます。
  • きっかけ: 空っぽの机が1つできたら、準備完了です。次は、この机に最初の仕事を置きます。
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あせらず、ゴロゴロ。

実録・やってみた

ごろのデスクトップは、正直、散らかっていました。大事なものが、囲いもなく並んでいます。

=== 机を決める前(デスクトップ) ===
パスワード控え.txt
保険証券.pdf
家族写真アルバム.zip
確定申告2025.pdf

この状態でいきなり相棒を放つのは、こわい。そこでごろは、まず作業机を1つ作りました。デスクトップの何もないところで右クリック、「新しいフォルダ」、名前は「AIべや」。1個できたら、こうなります。

=== 机を決めた後(デスクトップ) ===
AIべや
パスワード控え.txt
保険証券.pdf
家族写真アルバム.zip
確定申告2025.pdf

そのAIべやの中は、まだ空っぽです。

=== AIべや の中身 ===
(空)

机ができたら、相棒に、この机を教えます。

ごろが打った文: これから、このAIべやフォルダの中だけで作業してね。ここが私たちの作業机です。ほかの場所は触らないで。

相棒の返答: 承知しました。AIべやフォルダの中だけで作業します。この外にあるファイルには手を出しません。

画面で見えること相棒が「この机の中だけ」と受け取ってくれました。

念のため、ごろは意地悪を1回試します。

ごろが打った文: ためしに、机の外にある「確定申告2025.pdf」を開いて中身を見て。

相棒の返答: 申し訳ありません。それは作業机(AIべや)の外にあるファイルなので、開きません。もし本当に必要でしたら、机の中にコピーしてから、もう一度お知らせください。

画面で見えること囲いの外の大事なファイルには、相棒の手が届かない。 断ってくれました。この一手で、ごろは安心して次に進めます。この日はこう返ってきました。断り方の言い回しは、毎回すこし違います。

手順

安全ベルトになる作業机を、1つだけ用意する手順です。

  1. デスクトップの何もないところで右クリックし、「新しいフォルダ」を選びます。

    こうした方がいい

    いきなりパソコン全体を任せず、まず机を1個に絞ります。

    ごろはこうしてみた

    散らかったデスクトップに、フォルダを1個だけ足しました。

  2. 名前を「AIべや」にします。

    こうした方がいい

    名前で迷わないよう、最初は素直に「AIべや」で確定します。

    ごろはこうしてみた

    そのまま「AIべや」と打って確定しました。

  3. 相棒に「このAIべやの中だけで作業して」と場所を教えます。

    こうした方がいい

    フォルダを作るだけで満足せず、「ここで作業して」と教える一手まで必ずやります。

    ごろはこうしてみた

    「ここが作業机、外は触らないで」と伝えました。

  4. 試しに、机の外のファイルを開くよう頼んで、断られるかを確かめます。

    こうした方がいい

    囲いが効いているか、安全なうちに一度テストします。

    ごろはこうしてみた

    外のPDFを頼んだら、ちゃんと断られました。

うまくいったかの確かめ方

デスクトップに空の「AIべや」が1個できていて、相棒が「この中だけで作業する」と受け取り、机の外のファイルを頼むと断れば成功です。最初の1個は、失っても平気な練習台にしておくと、なお安心です。

答えタップして答え合わせ
ごろ

B。AIは強力なので、範囲を決めずに任せると、触ってほしくないものまで動かすことがあります。

だから最初に「この机1つだけ」と決める。これは不便ではなく、あなたの安全ベルトです。

ごろあなたの番3分

そのまま使える文例です。コピーして、自分の言葉に少し変えて使ってみてください。

この机の外にあるものは、勝手に動かさないで。困ったら、まず私に聞いて。

(趣味で)このフォルダは登山記録の置き場です。ここだけで整理を手伝って。

増補もっと知りたい人へ (3)
深掘り

なぜ、フォルダを1つ決めるだけで安全になるのでしょうか。仕組みはとても素朴です。相棒は、あなたが「この中で作業して」と教えた場所を、作業の範囲として受け取ります。範囲の外は、そもそも見にいきません。だから、大事な写真や書類が別の場所にあれば、相棒の手はそこに届かないのです。囲いの外に金庫を置いておく、あの絵のとおりです。

この「範囲を決める」考え方は、じつは玄人が毎日やっている作法と同じです。プロは、大きな仕事ほど、まず作業する場所を1か所に区切ってから始めます。狭く区切るほど、こわがらずに大胆に任せられる。 これは初心者だけの遠慮ではなく、上手な人ほど守っている順番なのです。机は後からいくらでも増やせます。慣れたら仕事用・趣味用と分ければいい。でも最初の1個は、練習台として、失っても平気なものだけを置く場所にしておくと安心です。

例をもっと

作業机を作ったら、相棒にその机を教えます。伝え方のバリエーションです。どれか1つで通じます。

これから、このフォルダの中だけで作業してね。ここが私たちの作業机です。

作業する場所は、このAIべやフォルダの中だけにして。ほかの場所は触らないでね。

この机の外にあるものは、勝手に動かさないで。困ったら、まず私に聞いて。

(趣味で)このフォルダは登山記録の置き場です。ここだけで整理を手伝って。

(医療者向け・練習用)このフォルダは架空データの練習場所です。ここだけで作業して、外のファイルは開かないでください。

ごろつまずき集
  • 症状: フォルダをどこに作ればいいか分からない。原因: 場所を決めきれていない。一手: デスクトップの何もないところで右クリック、新しいフォルダ、「AIべや」で確定。場所も名前も、これで迷いません。
  • 症状: 相棒が机の外のファイルに触ろうとする。原因: 範囲を言葉で伝えていない。一手: 「このフォルダの中だけで作業して」ともう一度はっきり伝えます。範囲は言い直せば締め直せます。
  • 症状: 机を作ったのに、以前と同じように部屋全体を触られる気がして不安。原因: 机を相棒に教えていない。一手: フォルダを作るだけでなく、「ここで作業して」と場所を教える一手までやって、はじめて机と相棒が繋がります。
あせらず、ゴロゴロ。
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