第2篇 ゴロニャンの勝負帖
10章 おでかけ編

あせらず、ゴロゴロ。0/ 5話 読了
章トビラ「どこでもゴロニャン」

認定の一言。机の上だけだったゴロゴロ界が、ここではじめて布団の外の世界へこぼれ出します。
ある晴れた日、ごろはめずらしく布団を出て、外へ散歩に行きました。公園のベンチに寝そべって、風にあたって、ただゴロゴロ。パソコンは家に置いてきました。あんな重いものを担いで公園まで来るなんて、ごろの辞書にはありません。

ところが、ベンチでぼんやりしていると、ふいに最高のアイデアが降ってきます。「あ、あれ調べておいてもらえばよかった」。いつもなら、ここでしょんぼりするところです。家に帰ってパソコンを開くまで、この思いつきを両手で抱えて我慢しなければならない。たいてい、家に着くころには忘れています。
でも、ごろのポケットにはスマホがありました。おそるおそる開いてみると、そこにはいつもの相棒がいます。机の前と同じ顔で、同じ言葉で頼める。重いパソコンではなく、頼み方だけを持ってくればよかったのです。相棒は、雲の向こうにいるのですから。

この編で、ごろはうまれてはじめて、布団と家の外でゴロゴロします。ベンチでゴロン。持ち歩くのは道具ではなく、用件ひとつ。そして前の編で机に仕組みを固めておいたから、外から頼んでも危ない線は勝手に守られる。仕組みを固めたごほうびが、ここで解放感になって返ってきます。あせらず、ゴロゴロ。
この章の話